OpticStudio では光線の情報を IGES、STEP、SAT の各フォーマットで CAD ファイルにエクスポートできますが、SolidWorks™ は、この情報をデフォルトでは読み取ることができません。この記事では、エクスポートしたデータ ファイルに収められた光線を SolidWorks で表示できるようにする方法について解説します。
Zemaxはこの記事の SolidWorks™ に関する詳細情報を提供いただいた OPTRA Inc. の Dave Mansur 氏及び Autodesk Inventor に関する詳細情報を提供いただいた Universal Instruments Corp. の George Eck 氏に感謝します。
著者 Dan Hill
序論
多くの場合、オプトメカニクス設計の最も難しい部分は、CADプログラム間の通信です。 幸いなことに、OpticStudioを使用すると、ユーザーは他のプログラムを簡単に操作してシームレスな設計プロセスを促進できます。 ユーザーがシステムを別のプログラムにエクスポートしたい場合があります。 システム自体のエクスポートはかなり簡単ですが、システムと相互作用する光線をエクスポートして表示するには、追加の手順を実行する必要があります。
この記事は、SolidWorksおよびAutodest Inventorで光線を表示するプロセスの概要です。
SolidWorks で光線を表示する方法
設計に収めた光学部品とともに光線もエクスポートして、3D CAD プログラムで表示できるようにすると便利な場合が少なくありません。シーケンシャル光学系をエクスポートするときは、エクスポートする光線の数と光線パターンを、エクスポート ウィンドウで直接定義します。
ノンシーケンシャル設計をエクスポートするときは、光源とそのレイアウト光線数で光線パターンと光線数を定義します。なお、STL フォーマットでは光線をエクスポートできません。
エクスポート先のファイルに OpticStudio から光線情報を出力しても、デフォルト設定の SolidWorks ではこの情報を読み取ることができません。SolidWorks でインポート元のファイルから光線情報を読み取るには、特定のインポート オプションを変更する必要があります。
SolidWoks でファイルを開く場合、まずエクスポートに使用されるフォーマット (*.STEP など) のファイルのみが表示されるように設定し、[Options] ボタンをクリックします。
オプションのウィンドウで、[Free point/curve entities] をチェックして [Import as sketch(es)] オプションを選択します。
これで必要な設定が完了し、SolidWorks モデルに光線が表示されるようになります。
Autodesk Inventor で光線を表示する方法
STEP ファイルに収めた光線を Autodesk Inventor 2016 で表示するには、まずその STEP ファイルを Autodesk Inventor で開きます。STEP ファイルを読み込むと、インポートのオプションが表示されます。[Object Filters] の [Wires] オプションをチェックして、光線が表示されるようにします。
STEP ファイルに収めた光線を Autodesk Inventor 2014 で表示するには、Autodesk Inventor を起動して、起動画面の [Options] ボックスをクリックします。下図のように、[Entity Types to Import] セクションの [Wires] のボックスをチェックします。この方法は、Autodesk Inventor 2013 でも使用できます。それより以前のバージョンでも機能する可能性が高いと考えられます。
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