本記事では、インターネットに接続してない孤立したコンピュータでソフトキー ライセンスをアクティベート、もしくはトランスファーする方法をご紹介します。このようなコンピュータでライセンスをアクティブするために、手動的に操作する必要があります。このステップは、すべてのZemax製品で同じです。
Ansys が発行したライセンスで起動するZemaxソフトウェアを使用している場合は、Ansys Zemaxのライセンス概要とガイド を参照してください。
著者: Don Dickinson
はじめに
本記事では、インターネットに接続してない孤立したコンピュータでソフトキー ライセンスをアクティベート、もしくはトランスファーする方法をご紹介します。
注:この記事を読み進める前に、ソフト キー ライセンスを所有していることを確認してください。 Zemax から USB ドングルを受け取った場合は、ソフト キー ライセンスを所有していません。
Zemaxレガシーパッケージのソフトキーには、"L"もしくは"T"から始まり、6桁のアルファベットと数字からなるシリアル番号があります(例: L100000)。OpticStudio ライセンスの識別 (Zemaxレガシーパッケージ). を参照することで、ライセンスタイプを特定できます。
Ansys が発行したライセンスで起動するZemaxソフトウェアを使用している場合は、Ansys Zemaxのライセンス概要とガイド を参照してください。
ソフトキーライセンスをホストしているマシンがインターネットにアクセスしている場合は、ライセンスのアクティベート、トランスファーもしくはアップデートに関しては次の記事を参照してください: ソフトキー ライセンスのトランスファー方法
- 新しいライセンスのアクティベートに関するメールを受信した場合は、次のセクションを参照してください: インターネット接続なしでソフトキーをアクティベート
- 既存のライセンスを別のマシンへオフラインでトランスファーしたい場合は次のセクションを参照してください: ライセンスのトランスファーセクション
インターネット接続なしでソフトキーをアクティベート
初めて OpticStudio ソフトキー ライセンスを購入すると、sales@zemax.com よりアクティベーション コードが記載された自動Eメールが届きます。アクティベーション コードはインターネットに接続可能なマシン上の Zemax ライセンス マネージャー内でのみ使用することができます。お使いのマシンがインターネットに接続していない場合は、アクティベーション コードを無視して、代わりに以下の手順に従ってください。
始める前の重要な注意点
- このステップは、ライセンスをアクティベーションしようとしているマシンに、Zemax ライセンスマネージャもしくは購入したアプリケーションがインストールされている必要があります。Ansys パッケージは Zemax ソフトキーライセンス (シリアル番号が L1XXXXX もしくは T1XXXXX) では起動できません。Ansys が発行したライセンスで起動するZemaxソフトウェアを使用している場合は、Ansys Zemaxのライセンス概要とガイド を参照してください。
- ライセンスは一度だけアクティベートできます。そのライセンスを別のマシンで以前アクティベートした場合、この記事のライセンスのトランスファーセクション を参照してください。
- ライセンスの紛失、盗難、マシンOSの再インストール、クラッシュによってライセンスを再度アクティベート使用している場合は、以下のプロセスを行わないでください。ライセンスの紛失については、Zemax ライセンスポリシー に従います。
-
ソフトキーライセンスは Bootcamp (dual boot) を使用している Apple マシンではアクティベートできません。互換性がないためです。
- すべてのライセンスタイプがオフラインのアクティベートをサポートしていません。リクエストを送ると、そのケースに該当するかをお知らせします。
ライセンスファイルの要求
適切なソフトウェア (OpticStudio、OpticsBuilder、OpticsViewer もしくは Zemax ライセンスマネージャ) をインストールしたら、以下の手順に従ってライセンスをマシンに適用する必要があります。
- Windows のスタート メニューの [Zemax OpticStudio] またはスタートメニューの [Zemaxライセンス マネージャー] フォルダにあるZemaxライセンス マネージャーを開きます。
- クラシック Zemax ライセンス マネージャー(2018年11月以前のバージョン)の場合は、[Sentinel 管理者コントロール センターを起動] をクリックしてください。
Zemax ライセンス マネージャー バージョン2(ZLM V2; 2019年6月以降のバージョン)については、トラブルシューティング ... [Sentinel 管理者コントロール センターを起動] を選択してください。
または、ウェブ ブラウザを開いてhttp://localhost:1947 にアクセスしてください。 これはユーザのマシン上のローカルページであり、インターネットに接続する必要はありません。
ヒント: このページが開けない場合は、OpticStudio ライセンスの使用に必要なSentinel LDKライセンス ランタイムが正しくインストールされていません。基礎となるライセンス ソフトウェアを確認して修復するには、「ソフトキー ライセンスの問題のトラブルシューティング方法」を参照してください。Sentinel 管理者コントロール センターが機能したら、この記事に戻ってください。 - Sentinel 管理者コントロール センターで、Diagnostics セクションに移動し、「Create ID file」をクリックしてください。
- ID ファイル (ファイル名は “コンピュータの名前.id”) がコンピュータに保存されます。通常、Windows のダウンロード フォルダーに保存されます。
ヒント: Zemaxからアクティベーションファイルを受信する前、もしくはライセンスのアクティベート後にコンピュータハードウェアやWindowsコンピュータ名、ドメインを変更しないでください。これらの操作はコピー防止のトリガーとなり、ライセンス動作のエラーを招きます。 - IDファイルをメールに添付してください。そのEメールのタイトルに「ソフトキー アクティベーション :V2C の要求」及びシリアル番号 (L1 で始まる番号、例えば L100000) をにつけて、下記のアドレスまで送付してください。support@zemax.com
- 弊社より V2C 形式のファイルをお送りしますので、そのファイルをお使いのサーバー マシンに保存し、続けて以下の手順に進んでください。注: 何らかの理由で.v2cファイルが必要となる場合は弊社サーバにコピーがあるため、インストール後に弊社よりお送りした .v2c ファイルを保存する必要はありません。
新しいアクティベーションファイルの適用
1. Zemax ライセンス マネージャーにおける Sentinel 管理者コントロール センターを開いてください。
2. ナビゲーター バーの左にある「Update/Attach」リンクをクリックしてください。
3.「Choose File」をクリックして、ローカルに保存したV2Cファイルを選択してください。
4. [Apply File] をクリックしてライセンスをアクティベートし、それをマシンにロックします。
5. これで Zemax ライセンス マネージャーを開くことができ、新しいソフトキーの詳細が[ライセンス一覧]の中に表示されます。
6. インストール後に、.v2cファイルを削除します。このファイルは一度しか使用できません。
7. 最後に、Zemax ライセンス ポリシー を確認して、ソフトキー ライセンスの紛失に対して最大の対策を講じていることを確認してください。
アクティベートしたライセンスを他のマシンに移動させる場合、ソフトキー ライセンスのトランスファー方法 (Zemaxレガシーパッケージ) を参照してください。ただし、インターネット接続が必要です。もしくは、下のセクションを参照してください。
インターネットに接続せずに、2 台のマシンでソフトキーをトランスファーする
このセクションでは、インターネットに接続できないマシンへ、またはインターネットに接続できないマシンからソフトキーライセンスをトランスファーするプロセスについて説明します。
始める前の重要な注意点
- 現在ライセンスを保持しているマシン (トランスファー元マシン) とライセンスが必要なマシン (トランスファー先マシン) の両方に、Zemax_RUS ツールをダウンロードする必要があります。トランスファー中に使用されるトランスファー先ファイルとトランスファーファイルを作成します。
- ライセンスはアクティベートされており、トランスファー元のマシンで動作している必要があります。マシンが動作していない場合は、Zemax ライセンスポリシーを参照してください。
- Zemax ライセンスマネージャ、OpticStudio、もしくはZemax製品のいずれかが両方のマシンにインストールされている必要があります。
- 両方のマシンで、ライセンスファイルの移動と Zemax_RUS ツールがアクセスできる場所が必要です。USBストレージデバイス課、イントラネット共有を推奨します。
Zemax_RUS ツールが入手できて、上の注意点を満足していれば、移行のステップでライセンスをトランスファーします。
注意: トランスファー元は、ライセンスを現在保持しているマシンを、トランスファー先はライセンスを受け取るマシンを指します。
パート 1 - トランスファー先マシンでIDファイルの作成
- トランスファー先のマシンで、ウェブ ブラウザを開いてhttp://localhost:1947(Sentinel 管理者コントロールセンター)に移動して、ライセンス ソフトウェアが機能していることを確認します。このページをアクセスするのにインターネットに接続する必要はありません。それはウェブ ブラウザを介して実行するアプリケーションです。 [Options] で [Help] を選択し、ページが正常に開くことを確認します。 下の画像と一致するはずです。
このページがエラーメッセージが表示される場合は、OpticStudioライセンスの使用に必要なSentinel LDKライセンスランタイムが正しくインストールされていません。ライセンスソフトウェアを確認して修復するには、「ソフトキー ライセンスの問題のトラブルシューティング方法」を参照してください。Sentinel 管理者コントロールセンターが機能したら、この記事に戻って、ステップ 2 に進みます。 - Zemax_RUS を開き、Transfer Licenseに移動します。 [...] ボタンをクリックして受信者情報ファイルをデスクトップに保存します。
ファイルに "destination.id"という名前を付けることをお勧めします(これはこの記事で使用されている名前です)。ただし、特定のファイル名は重要ではありません。 - 「Collect and save information」ボタンをクリックしてください。 受領者情報がファイル保存されている旨の通知を確認できます。この手順をスキップしないでください。トランスファープロセスが失敗します。
重要な注意点: コンピュータハードウェアやWindowsコンピュータ名、ドメインを変更しないでください。これらの操作はコピー防止のトリガーとなり、ライセンス動作のエラーを招きます。
パート 2 - トランスファー元でのライセンストランスファーファイルの作成
4. トランスファー元のマシンへ移動します。
5. 「Destination.id」をトランスファー元のマシンにコピーしてください。
6. 正しいライセンスを移動しようとしていることを確認してください。Zemax ライセンスマネージャを開いて、"key id"を探します。Windowsスタートメニューの下の、Zemax OpticStudio、Zemax License Manager、OpticsViewer のフォルダにあります。
2018年11月以前のバージョンのライセンスマネージャでは、License Information タブをクリックします。Key IDはKeyシリアル番号の下に表示されます。
2019年5月以降のバージョンのライセンスマネージャでは、ライセンス一覧タブをクリックし、ライセンス番号をクリックすると、ライセンスの詳細ページへ移動してkey idが表示されます。
7. トランスファーしたいライセンス番号の横に”activated”チェックボックスが無いことを確認してください。もしあった場合、そのライセンスはトランスファーできません。操作をやめて、Zemaxサポートに問い合わせてください。
8. 使いたいkey idが"Local"担っていることを確認してください。Localでなければ、そのライセンスがアクティベートされたマシンにログインしていません。
9. マシンですべてのZemaxソフトウェアのインスタンスを閉じて、ライセンスが使用されていないことを確認してください。
ネットワークライセンスを移動させるときは、ライセンスを使用するクライアントがいないことを確認してください。クライアントマシンがセッションを使用しているかどうかは、Sentinel Admin Control Cneterを開くことで確認できます。
ヒント: すべてのクライアントセッションを閉じる一番早い方法は、ライセンスマシンをネットワークから切断することです。クライアント側を切断することはできません。ライセンスへのアクセスを失ったすべてのクライアントマシンは、終了前にファイルを保存できます。
10. トランスファー元のマシン上で、RUS をインストールして開いてください。
11. [Transfer License]に移動して、トランスファーするライセンスのキーIDを特定します。
12. この例では、ライセンス番号 L101601 をトランスファーしています。Zemax_RUS ツールで、キー ID 855860311232220694 の下にリストされているライセンスを選択します。
13. [Read the recipient information file from] の横にある [...] ボタンをクリックして、トランスファー先のコンピュータからコピーした [Destination.id] ファイルを選択します。 [開く] をクリックします。
14. [Generate the license transfer file to.] の横にある […] ボタンをクリックしてください。
15. ファイルを、「TransferFile.h2h」としてデスクトップ上に保存してください。(この例ではこのファイル名を使用していますが、特定のファイル名は重要ではありません)。
重要な注意点: 2つ以上のライセンスをトランスファーする場合、それぞれのライセンスに異なるトランスファーファイル名をつけてください。ライセンス番号を含めることを推奨します。トランスファーファイルを他のファイルで上書きすることは決してしないでください。上書きされたライセンスが紛失になります。紛失した場合は、Zemax ライセンスポリシーに従ってください。
16. [Generate License Transfer File]を選択してください。 ライセンスをトランスファー先のコンピュータ名(下の図のOwner-PC)にトランスファーするかどうかを確認するメッセージが表示されます。 [Yes]をクリックしてください。
重要な注意:このソフトキーライセンスは今 "transferfile.h2h" ファイルに含まれています。 このファイルを紛失しないように注意してください。 紛失した場合、このライセンスはZemax ライセンスポリシーの対象となります。 トランスファー中に紛失した場合に備えて、トランスファーファイルをトランスファーメディアに移動するのではなく、コピーすることをお勧めします。
パート 3 - トランスファー先マシンでのライセンストランスファーの完了
17. 生成された "TransferFile.h2h" をトランスファー先のマシンにコピーしてください。
18. トランスファー先のコンピュータで、Zemax_RUS ツールを開いてください。
19. [Apply License File] に移動し、[Update File] の下の [....] を選択して、TransferFile.h2h ファイルを参照して選択して、 [Open] をクリックしてください。
20. [Apply Update] をクリックしてください。
21. アップデートの適用が成功したメッセージが表示されます。
トランスファー先のマシンで、Zemax ライセンスマネージャーを開いてライセンスが正しくトランスファーされたことを確認してください。 [ライセンス一覧] に移動して、使用可能なライセンスの一覧からライセンスを確認してください。トランスファー先で OpticStudio を実行してみて、OpticStudio が開き、ライセンスが認識されていることを確認してください。
ヘルプ
アクティベート中、トランスファー中、またはアップデート中にエラー メッセージが表示された場合は、Zemax サポートにご連絡ください。 お問い合わせの際、下記の情報を提供してください。
- シリアル番号(L000001など)
- エラーメッセージ
- Sentinel 管理者コントロール センターにある Sentinel Keys ページのスクリーンショット。
KA-01594
コメント
記事コメントは受け付けていません。