グリッド サグ面の使用方法

この記事では、グリッド サグ面の概要について説明し、シーケンシャル光学系にグリッド サグ面を実装する方法を紹介します。 

著者 : Alexandra CullerErin Elliott 

はじめに

OpticStudio でグリッド サグ面を使用すると、ほとんどあらゆる面形状をシーケンシャル モードでモデル化できます。各グリッド サグ面を定義するには、面全体にわたって均一なグリッドを構成する点 (X, Y) におけるサグ値のアレイを指定します。フリーフォーム面のモデル化では、このグリッド サグ形式が特に効果的です。フリーフォーム面には、対称性がないことや、面を記述する解析的な表現がないことがあるからです。

グリッド サグ面の定義 

OpticStudio においてグリッド サグ面は、基本的な平面、球、コーニック非球面、多項式非球面またはゼルニケ非球面で定義した形状に、矩形アレイ状のサグ値で定義したサグ項を追加します。したがって、優れた汎用性があります。サグ量を表す離散したすべての点は、バイキュービック スプライン関数または線形スプライン関数で接続されます。 

グリッド サグ面の基本となるサグ量を表す式は、次の標準面のサグ量の式で与えられます。 

ここで、c は曲率 (曲率半径の逆数)、r は動径座標k はコーニック定数です。 

データ (DAT) ファイルにユーザーが定義した一連のサグ値を使用して、このサグ量を表す式が変更されます。このデータ ファイルを外部から OpticStudio にインポートすることもできます。この DAT ファイルには、以下に示す固有のファイル フォーマットで値を記述します。 

赤枠で囲われた値の意味は次のとおりです。

  • nx」と「ny : サグ プロファイルに存在する点の数を定義します。 
  • delx」と「dely : サグ点間の距離を指定します。 
  • unitflag : サグ点間の距離に適用する単位を OpticStudio に通知する値です。mm の場合は「0」、cm の場合は「1」のように指定します。 
  • z : サグ値を指定します。サグ点を記述した行が複数あるサグ データを追加し、バイキュービック スプラインを使用して、これらのサグ点をプログラムで接続できます。 

通常、他の値はゼロのままとしますが、用途に応じて変更することもできます。 

このようなファイルをプログラムで生成できます。その方法を紹介するチュートリアルがナレッジベースの「How to write a Grid Sag DAT file programmatically」にあります。 

利用可能なメモリ量でグリッド サグ面が制限される点に注意することが重要です。たとえば、255 x 255 のグリッドを扱うには 2 MB のメモリが必要です。つまり、多数のグリッド サグ面を使用したファイルや、多数の点で構成するグリッド サグ面のファイルでは、通常より実行速度が大幅に低下する可能性があります。 

グリッド サグ面のインポート 

グリッド サグ面を選択するには、シーケンシャル モードの他の面と同様に、レンズ データ エディタの [面タイプ] (Surface Type) 列で直接選択します。または、[面のプロパティ] (Surface Properties) ダイアログの [タイプ] (Type) タブでドロップダウン メニューから選択することもできます。 

グリッド サグ面を部分的に標準面のサグ式で定義することもできますが、ほとんどの場合、インポートした DAT ファイルからのみ得られるサグ プロファイルの定義を保持することが望まれる場合が大半です。DAT ファイル データの情報が改変されないようにするには、サグ式で面の曲率半径を「無限大」、コーニック定数を 0 に設定します。こうすることで、グリッド サグ面の基本サグ式が 0 に設定されるので、サグ プロファイル全体は、インポートした DAT ファイルで定義されていることになります。 

注意 : インポートする DAT ファイルが面形状全体の表現を目的としている場合にのみ、この扱いが必要になります。基本的な曲率によって発生するサグに付加する「追加のサグ」として DAT ファイルを使用することもできます。 

設定した初期状態では、DAT ファイルを伴わずにグリッド サグ面が読み込まれます。サグ プロファイルをインポートするには、[面のプロパティ] (Surface Properties) [インポート] (Import) へ移動します。このメニューで、DAT ファイルを探して指定できます。ドロップダウン メニューに目的のファイルを表示するには、{Zemax}\Objects\Grid Files フォルダを参照する必要がありますが、[参照](Browse) ボタンをクリックすると、別の場所でファイルを参照することもできるようになります。 

使用するファイルを選択して [インポート] (Import) をクリックします。グリッド サグ面のコメント フィールドが、選択したファイルの名前で更新されます。 

DAT ファイルが適切にインポートされたことを確認するには、面のサグ解析ツールを使用します。このツールを開くには、[解析] (Analyze) [] (Surface) [サグ] (Sag) をクリックします 

グリッド サグ面のプロファイルが表示されるように表示する面の設定を変更します。[テキスト] (Text) タブに表示されたデータが、DAT ファイルで提供されたデータに相当します。これらのデータの数値は、「nx」と「ny」に選択した値が面のサグ解析ツールの解像度と一致している場合に最も良好に一致します。解像度と一致していない場合、選択した解像度に一致するフィッティングによって近似された DAT ファイル値が表示されます。 

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