OpticStudio による拡張現実光学系用ヘッドマウント ディスプレイ (HMD) の設計

この記事では、くさび形プリズムと自由曲面を使用して HMD 用の光学系をシーケンシャル モードで設定する方法を紹介します。参照として、チュートリアルのさまざまな段階を表す3つのOpticStudioファイルが含まれています。

著者 Natalie Pastuszka

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Introduction

ヘッド マウント ディスプレイでは幅広い用途で仮想現実と拡張現実を利用します。このような用途として、外科手術や外科実習の際に、視覚化した医療情報の取り扱いで外科医を支援することや、戦闘中に軍事戦術情報を表示することなどがあります。仮想現実では、全面的に作り物の環境にユーザーが没入できるようにすることを目的とします。一方、拡張現実の目標は、コンピュータで生成した仮想オブジェクトを実際のシーンの視野に重畳することで、現実の環境におけるユーザーの視覚的認識を (置き換えるのではなく) 強化することにあります。この重畳機能を実現する方法として、光学シースルー型ヘッドマウント ディスプレイ (OST-HMD) があります。

OST-HMD の用途を考慮すると、広視野で F ナンバーが小さく、コンパクトで使用者に余計な負担をかけない光学系の設計が重要になります。この記事では、自由曲面のくさび形プリズムと、ディストーションの補正とシースルー機能の向上を目的とする接合型補助レンズを使用して、このような光学系をモデル化する方法について説明します。

はじめに

ヘッド マウント ディスプレイでは幅広い用途で仮想現実と拡張現実を利用します。このような用途として、外科手術や外科実習の際に、視覚化した医療情報の取り扱いで外科医を支援することや、戦闘中に軍事戦術情報を表示することなどがあります。仮想現実では、全面的に作り物の環境にユーザーが没入できるようにすることを目的とします。一方、拡張現実の目標は、コンピュータで生成した仮想オブジェクトを実際のシーンの視野に重畳することで、現実の環境におけるユーザーの視覚的認識を (置き換えるのではなく) 強化することにあります。

この重畳機能を実現する方法として、光学シースルー型ヘッドマウント ディスプレイ (OST-HMD) があります。このディスプレイは、最適化した 2 つの光路であるマイクロディスプレイ投影結像光路とシースルー光路で構成されます。OST-HMD の用途を考慮すると、広視野で F ナンバーが小さく、コンパクトで使用者に余計な負担をかけない光学系の設計が重要になります。自由曲面 (FFS) は自由度が高いことから、使用するエレメントの数を削減でき、光学系の軽量化につながります。この記事では、自由曲面のくさび形プリズムと、ディストーションの補正とシースルー機能の向上を目的とする接合型補助レンズを使用して、このような光学系をモデル化する方法について説明します。

 

特許に関する参考情報

設計の基本的な構想では米国特許2014/0009845 A1を参照しました。光学系は、主に複数の面の傾きと偏心に依存しています。 システムは、自由曲面(FFS)プリズムと接合補助レンズ(黄色で強調表示)で構成されています。 これは、自由曲面により多くの自由度が可能になり、使用する要素が少なくなるため、光学系が軽量になるためです。 補助レンズは、歪曲収差を補正し、光学系のシースルー機能を向上させるために使用されます。

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図1:この図は特許から引用して編集したものです。

 

設計方針

OST-HMD は、くさび形 FFS プリズムと接合型補助レンズの 2 つの要素で構成されています。まず FFS プリズムを設計し、マイクロディスプレイの投影結像光路 (第 1 光路) について事前に規定した仕様を実現できるように最適化します。続いて、光学系のシースルー機能 (第 2 光路) におけるディストーションの最小化と光学屈折力の除去を目的とした補助レンズを、マルチコンフィグレーション モードで追加します。

この光学系は、光の伝搬方向を実際の光学系とは逆にしてモデル化します。実際の物理的な光学系では、マイクロディスプレイが HMD の光源であり、人間の眼の網膜が像面です (HMD 光学系の射出瞳と入射瞳の位置は、人間の眼の位置と同じになります)。この設定を正確にモデル化し、OpticStudioで効率的に最適化するために、OpticStudio では物理的な光学系の射出瞳を入射瞳としてモデル化し、マイクロディスプレイを光学系の「像面」として扱います。以下の記事で取り上げる各光線は、すべて OpticStudio によるモデル化に従って記述しています。

このHMDをモデル化するには、最初に一度に1つの表面を挿入し、システムを介して1つの視野角で単一の主光線を追跡することにより、プリズムを設定します。 プリズム面を傾け、光線を必要に応じて反射するために、座標ブレイクを挿入します。 これにより、各サーフェスの材料を適切に定義するために、デザインのジオメトリを考慮する必要があります。 シーケンシャルモードの性質上、ミラーとして定義された面とピックアップソルブを使用して、全反射(TIR)を定義します。 1つ視野に対して最適化した後、マルチ コンフィグレーション エディタ(MCE)を使用して設計の2番目のパスを作成し、製造手段を考慮して、仕様に対してシステム全体を最適化します。

 

くさび形 FFS プリズム

当初の設定では、すべての面を設定する際に、入射瞳径を 6 mm と定義し (人間の眼の瞳孔径は 2 ~ 8 mm なので、段階を追って設定を仕上げます)、視野点を 1 つだけ定義します。これらの定義により、光線追跡を簡素化します。これらの面を設定し、プリズムを通る光線を正確に追跡すると、視野と入射瞳を段階的に拡張できるようになります (この記事の「視野 (FOV) の定義」で詳しく説明します)。

シーケンシャル モードで設計するプリズムは、目的とするプリズムの形状が得られるようにティルトやディセンタを適用した複数の独立した面で構成します。したがって、プリズムの中を光線がどのように伝搬するかを考慮して、各面の配置と順序を判断する必要があります。以下の図 2 は、このモデル化で光線が伝搬する方向と面番号を示しています。

図 2: 光学系に 0 度で入射した主光線の初期光線追跡で最終的に得られる状態 (最適化後):面番号やコメントを参照できるように、この状態を記述した LDE を以下に示します (実際のパラメータの最終的な設計値は下記と異なることがあります)。

 

すべての面に座標ブレークを設定していることを考慮して、この図には、レンズ データ エディタ (LDE) で実際にモデル化している面の番号を大きな赤文字で示しています。黒字の「S (番号)」で示した面は、先ほどの特許でプリズムに定義されている物理的な面です (これらの番号は [コメント] (Comments) 列にも記述しています)。

たとえば、8-9-10 は、最終的な LDE で面 9 として記述され (太い赤枠で囲まれた部分)、物理的なプリズムの面 S1' に相当しています (S1 のプリズム内側の反射性の面)。小さな文字の 8 と 10 は LDE の面 8 と面 10 に相当し、面 9 の座標ブレークとして使用しています (ティルトとディセンタを適用するための「ダミー面」)。

このモデル化では、絞り (モデル化した光学系の入射瞳) をグローバル座標系の基準としています。初期設定では、プリズムの第 1 面 (S1、LDE では座標ブレークが挿入された後の面 3) を、光学系の絞りの後 18.25 mm の位置に配置しています (LDE では面 1 の厚み)。この距離は射出瞳距離として機能します。光線を最終的に像面へと導くために、必要に応じてティルトとディセンタを使用します。エレメントごとの概略のティルト量とディセンタ量は、特許の図や表から判断できます。

光線は面 S1 (LDE では面 3) を透過して S2 に到達します。LDE では S2 が、S1 の座標ブレークの戻りの後に記述されています。LDE での S2 は面 5 であり、この面に座標ブレークを適用することで面 6 になります。この面は、プリズム内部へ光線を反射するようにミラーに設定されています。実際には、特許に記載されているように、この面にはハーフミラーとするためのコーティングが施されています。これにより、プリズムの内部へ反射してマイクロディスプレイに至る光路と、シースルー機能に使用する透過光の光路の両方に、この光線が伝搬します。シースルー光路の設定は、この記事で後述するように、マルチコンフィグレーション モードでモデル化します (「マルチコンフィグレーション エディタの設定」)。ここでもティルト/ディセンタ ツールを使用して、特許の図面のように面にティルトとディセンタを適用します。座標ブレークを挿入したことで、この面は面 6 になります。


 

図 3: 光学系を逆方向に伝搬する光線 (「眼」から、このモデルでは像面となるマイクロディスプレイに向かう光線)


* 注 1: 追跡光線の伝搬をわかりやすくするために、特許に記載されている状態に近くなるようにマイクロディスプレイの像面を設定し、ティルトとディセンタを適用しています。これによって、配置と形状を正しく設定していれば、光線がどの方向に伝搬しているかを把握できる図になります。

* 注 2: 見やすくするために、図にはエッジを表示していません ([面のプロパティ] (Surface Properties) → [描画] (Draw) に移動し、[この面からエッジを描画しない] (Do Not Draw Edges From This Surface) をチェックします)。

 

このレイアウトを検討すると、光線は次に S1 の内面 (S1') で反射し、像面であるマイクロディスプレイに到達する必要があります。特許によれば、これらの光線はこの面で全反射します (この記事の「全反射 (TIR)」で詳しく説明します)。

シーケンシャル モードでは全反射がサポートされていないので、この反射を扱うには S1' (LDE では座標ブレークを設定した面 8 と面 9) をミラーに設定する必要があります。S1 (LDE では面 3) と同様の形状にするために、S1' のすべてのパラメータにピックアップ ソルブを設定します。S1' は物理的には S1 と同じ面であるからです。S1 と S1' を 2 つの異なる面として定義する必要があるのは、シーケンシャル モードで光線追跡機能を使用するため、および 2 つの面の透過特性が異なるためです (物理的な光学系では S1 が光を透過するのに対し、S1' は TIR によって光を反射します)。以下の LDE では、面 9 によってピックアップされるパラメータを示しています (X 方向のディセンタや Y 軸を中心としたティルトなどの他のパラメータについても、そのようなディセンタやティルトが望ましい設計であれば、面 3 からのピックアップを使用します)。

 

 

像面前の最後の面 (S3、LDE では座標ブレークを設定した面 12) も、その前の面と同様に、所定の量の X ティルトと Y ディセンタを適用してモデルに追加します。
 

図 4: プリズムを通過する初期光線追跡の完成形態 :この光学系はまだ最適化されていません。目的の形状のプリズムを実現するために、各面に互いを基準としてティルトとディセンタを適用した段階にすぎません。

 

視野 (FOV) の定義

視野が変化すると自由曲面は大幅に変化するので、この光学系の視野はできるだけ多くの視野点で定義する必要があります。多数の視野点を定義すると、システム エクスプローラで明示的に指定した視野の間の中間視野に対し、より効果的な最適化が可能になります。同様の理由で、視野点は X および Y の両方向に定義する必要があります。この光学系は回転対称ではないので (YZ 面に対しては対称ですが、XZ 面については非対称です)、各座標の正方向と負方向で光線の挙動が同じになるという仮定が成立しないからです。
 

全反射 (TIR)

物理的に表現した図では、マイクロディスプレイから放射された光線は S1' で全反射します。伝搬してきた媒質側へ光線が全面的に反射するこの現象は、屈折率が高い媒質の中を伝搬してきた光が、屈折率が低い媒質との界面に、臨界角よりも大きな角度で入射したときに発生します。入射角は次の式で定義します。

 

Equation

 

nr は屈折が発生する媒質の屈折率、ni は入射側の媒質の屈折率です。今回の例の場合、PMMA (n = 1.492) の中を伝搬してきた光線がθC = 42.09 度よりも大きい入射角で面 S1' に入射すると、TIR が発生する条件が成立します。この最適化プロセスでは、実光線の角度に対する制約を使用しています。
 

ユーザー定義矩形アパチャーの作成

面のサイズは、その半径の調整および面上に配置したアパチャーによって定義できます。今回の光学系では、くさび形のプリズムが持つ物理形状により、矩形アパチャーを使用します。

矩形アパチャーはプリズムとしてモデル化したすべての面に定義します (座標ブレーク面は除きます。座標ブレーク面は「ダミー面」であり、光線が到達する面ではないからです)。アパチャーを設定するには、目的の面をクリックし、[面のプロパティ] (Surface Properties) ダイアログを展開します。[アパチャー] (Aperture) タブの [アパチャー タイプ] (Aperture Type) で [矩形アパチャー] (Rectangular Aperture) を選択します。利用可能な半幅およびディセンタのパラメータを調整して、目的とする面の形状を実現しますが、その面で必要とする範囲で使用するようにします (実用的でコンパクトな光学系とするうえで効果的です)。

 

最適化

RMS 波面セントロイドを対象として、この光学系を最適化します。設計の改良が進むに従い、リング数とアーム数を増やしていきます。
必要に応じ、メリット ファンクション エディタを使用して制約を段階的に追加します。主な制約として、有効焦点距離 (EFL) の範囲、厚み、グローバル座標、光路長、ティルトとディセンタのパラメータ、角度、ディストーションなどがあります。

グローバル座標の制約 (GLCX/GLCY/GLCZ) を使用して、物理的には 1 つの面である S1' と S1 (LDE では、それぞれ面 9 と 面 3) の一致を図ることをお勧めします。この面を 2 つの面としてモデル化している理由は、シーケンシャル モードの特性と機能に対応すること、および光線がプリズム内部を伝搬するときの光学特性が異なることにあるにすぎません。これらのオペランドは、面 9 および面 3 に対して設定済みのピックアップ ソルブ (前述) に追加する形態で使用します。必要に応じて制約を使用し、概略の光路長を一定の範囲に収めています。

具体的には、S3 から像面までの距離と S1' から像面までの距離をその対象として、像面の概略位置を保持します。これは、実用上の理由から光学系をコンパクトに維持するためです。

同様に、ティルトとディセンタのパラメータにはプリズムの概略形状を保持するための制約を適用し、面どうしが極端に離れることがないようにしています。

各面の初期の面タイプを当初は標準レンズとし、段階的に偶数次非球面に移行し、ある程度の最終局面で自由曲面とします。今回の場合、S1、それにピックアップで連動する S1'、および S3 (LDE では、それぞれ面 3、面 9、面 12) に拡張多項式面を使用しています。面 2 は偶数次非球面のままとしています。
 

マルチコンフィグレーション エディタの設定

ここまでは、第 1 光路 (投影結像光路) を FFS プリズムで最適化してきました。続いて光学系の第 2 光路 (シースルー光路) を構成して最適化する必要があります。それには、主に OST-HMD 光学系の第 2 のエレメントである補助レンズを使用します。このレンズは、FFS プリズムの面 S2 に貼り合わせます。

ここまでの作業で最適化した FFS プリズム (矩形アパチャーを設定) とそれに相当する LDE は下図のとおりです (最適化や視野の追加により、最終的な値は先ほどと若干異なります)。非球面および自由曲面の各係数は、最終版のサンプル ファイルで確認できます。
 

 

 

* 注 : 行の色は単に個人的な好みに従ったものであり、最適化の際に個人的にわかりやすいように変更してあります。

OST-HMD 光学系全体を設定するには、補助レンズの面 S4 (下図) を既存の FFS プリズムに追加する必要があります。次に、マルチコンフィグレーション エディタ (MCE) を使用して、記事冒頭で述べた 2 つの光路である投影結像光路 (第 1 光路) とシースルー光路 (第 2 光路) に基づき、光学系全体を 2 つのコンフィグレーションに分割します。下図にこれら 2 つのコンフィグレーションと、それらを重ね合わせた結果を示します。
 

 

  

コンフィグレーション1/2
マイクロディスプレイ投影結像光路
(第 1 光路)

 

コンフィグレーション2/2
シースルー光路
(第 2 光路)




 

 

マルチコンフィグレーション モードを設定するには第 2 光路を考慮する必要があるので、像面の直前に S4 を追加します (S4 は、第 2 光路での結像の前に光線が透過する最後の面です)。S4 (青で強調表示した行) とそれに適用する座標ブレークを追加した当初の LDE を以下に示します。
 

 

ここで、マルチコンフィグレーション エディタ (MCE) を使用して、この光学系を 2 つの独立した光路長に分割する必要があります。光学系を 2 つの独立したコンフィグレーションに分割することで、各光学系を互いに異なる面プロパティについて異なる基準で最適化できます。つまり、有限距離にある像面上の RMS 波面収差に対して、FFS プリズムを投影ディスプレイとともに引き続き最適化できると同時に、像空間ではアフォーカルなシースルー光路にある補助レンズを最適化できます。このシースルー光路では、周囲の環境が通常の保護眼鏡で見た場合のように見える必要があります (したがって、像空間でアフォーカルであることが必要です)。そのためには、「無限遠」からの光線が角膜に結像すること、およびディストーションとシースルー光路の光学屈折力が最小限となるように補助レンズを最適化することが必要です。OpticStudio には、MCE の設定に役立つさまざまなヘルプ情報が用意されています (「マルチコンフィグレーション エディタ」および「マルチコンフィグレーション オペランド」が特に効果的です)。

個々のコンフィグレーションの図と拡張した LDE を検討して、LDE の面 0 ~ 13 および像面 (LDE では面 17 と 18) でコンフィグレーション 1 を構成するものとします。コンフィグレーション 2 は面 S1 と S2 で構成しますが、面 S1' と S3 は使用しません。したがって、LDE では S1' と S3 およびそれらに適用する座標ブレークは無視します。コンフィグレーション 2 は、LDE の面 0 ~ 7、14 ~ 16、18 のみを考慮するように設定します。像面の座標ブレークは省きます。像面は、周囲環境からの光をモデル化するために Z 軸に垂直にする必要があるためです。
 

 

MCE のコンフィグレーションの列に表示された '1' は、そのオペランドが有効であること、'0' はそのオペランドが無効で、このコンフィグレーションでは適用しないことを表しています。各コンフィグレーションで省略した面は、コンフィグレーションで可変とする面を指定する MCE で IGNR オペランドによって「無視」されます。たとえば、MCE のコンフィグレーション 1 の行 3 ~ 5 では、それぞれ面 14 ~ 16 を無視するように設定しています。GLSS オペランドを使用して LDE の面 6 (FFS プリズムの S2) の材質タイプを変更することが要点です。この面は実際にはハーフミラーであるため、反射特性をモデル化するために、投影結像光路のコンフィグレーション 1 で当初はミラー (MIRROR) として設定されていました。コンフィグレーション 2 でシースルー光路をモデル化するときは、補助レンズの材質 (PMMA) を指定することで、シーケンシャル モードでこの面に透過特性を設定します。マルチコンフィグレーション オペランド AFOC を使用して、コンフィグレーション 2 (シースルー光路) のアフォーカル像空間オプションを有効にします。

マルチコンフィグレーション光学系の最適化では、MCE およびレンズ データ エディタの両方でパラメータを変更できます。
MCE は、「CONF」オペランドによってコンフィグレーション 2 を扱うように更新されます。「CONF」に記述されたオペランドが、「Cfg#」で指定されたコンフィグレーションにのみ適用され、この状態は次回の「CONF」オペランドの指定まで有効です。
 

解析

OpticStudio に用意されているツールまたは MCE を使用して、光学系の性能仕様を基準とした解析を実行できます。今回の光学系については、関連性の高い解析の中からホイヘンス PSF を選択しています。この光学系に自由曲面があり、回転対称性がないからです (使用する MTF に関する詳細は記事「ティルトした像面で FFT MTF とホイヘンス MTF の結果が異なる理由」を参照してください)。面のサグと曲率を考慮するには、[解析] (Analyze) → [面] (Surface) → [サグ/曲率] (Sag/Curvature) のメニューバーのサグおよび曲率を選択して、プロットの [設定] (Settings) ドロップダウン メニューで詳細を指定します。

検討すべきもう一つの重要なツールが [解析] (Analyze) → [PAL/自由曲面] (PAL/Freeform) の [視野マップ] (Field Map) です。プロットの [設定] (Settings) ドロップダウン メニューを使用して、指定した面への入射屈折力などの各種特性を解析できます。今回の例では、この機能を使用して設計のシースルー光路を経て像面に達する光線に対する倍率を解析できます。この光学系の用途から、シースルー光路の屈折力は最小限 (およそ 0.5D 未満) に抑え、現実の場面とそれをシースルー光路で見た場合との不一致を人間の眼が感知できないようにする必要があります。こうした不一致は、疲労や頭痛などの症状の原因となることがあります。

 

参考文献

Cheng, Dewen, Hong Hua, and Yongtian Wang."Optical See- Through Free- Form Head- Mounted Display."
U.S. Patent 0009845. 9 January 2014.
 

References

1. Cheng, Dewen, Hong Hua, and Yongtian Wang. “Optical See- Through Free- Form Head- Mounted Display.” U.S. Patent 0009845. 9 January 2014

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