ソフトキーでのアクティベーションやトランスファ時のエラーの解決法(Zemax レガシーパッケージ)

この記事では、新しいライセンスをアクティブ化する時、または既存のライセンスを新しいマシンにトランスファする時の一般的な問題について説明します。

著者 Don Dickinson

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Zemax ライセンス リペアキット

Introduction

OpticStudio または OpticsBuilder ライセンスのアクティベーション、またはトランスファの完了までに問題が発生することがあります。この記事では、最も一般的なエラー、修正法、および必要に応じて Zemax  サポートに依頼するためのに必要なリンクについて説明します。

始める前に

この記事を始める前に、以下をお読みください。お手持ちのライセンスが、Zemaxレガシーソフトキーライセンスを持っていることを確認する必要があります。これらは、「L」または「T」で始まる6桁の英数字のシリアル番号で、これらのライセンスには物理的な USB キーは存在しません。(例:L100000)

もし Ansys ライセンスバージョンの Zemax のソフトウェアをお持ちの場合は「Ansys Zemaxのライセンス概要とガイド」の記事を参照してください。
ライセンスの種類は、こちらの記事で確認することができます : OpticStudio ライセンスの識別


ライセンス転送がうまくいかない場合は、トランスファでの問題 までスキップしてください。

アクティベーションでの問題

このセクションでは、OpticStudio または OpticsBuilder のソフトキー ライセンスをアクティベートする際に発生する一般的な問題について説明します。ライセンスのトランスファを完了できない場合は、「トランスファでの問題」の項を参照してください。

 

エラー:「指定されたアクティベーション コードが無効です...」または、「内部エラーが発生しました」

ソフトキー ライセンスのアクティベーション時によくあるエラーは「指定されたアクティベーション コードが無効です...」 と 「内部エラーが発生しました」 の2つです。

the activation code provided is invalid.     internal error occured

 

これらのエラーは、アクティベーション コードやトランスファ コードが正しく適用されていないことが原因で発生することが多く、以下の質問に答えることで簡単に解決することができる場合があります。

  1. ライセンスはすでに別のマシンでアクティベーションされていないか確認してください。 受信したライセンスをアクティベーションしようとしている場合、アクティベーション コードは一度しか使用できませんのでご注意ください。アクティベーション後は、ライセンスをアクティベートしたマシンから再度別のマシンにトランスファする必要があります。ライセンスをトランスファする方法については、「ソフトキー ライセンスのトランスファーおよび更新方法」を参照してください。
  2. ライセンスがそれまでにアクティベーションされていない場合、アクティベーション コードの形式を確認してください。「ZU」から始まる場合は、2019 年 5 月以降にリリースされた Zemax ライセンス マネージャ (ZLM) のバージョン (Opticstudio 又は 旧 Lensmechanix 19.4 以降に付属してインストールされます) を使用していることを確認する必要があります。この最新バージョンにつきましては、「Opticstudio のダウンンロード」または「 OpticsBuilder のダウンロード」ページにアクセスして、最新バージョンをダウンロードしてください。
  3. ライセンスが以前にアクティベートされたか、マシンにトランスファされた状態にもかかわらず、ZLM に表示されなくなった場合、ライセンシング ランタイム ソフトウェアが動作を停止している可能性が高いので、修復する必要があります。「ライセンシング ランタイムの修復」を参照してください。
  4. 転送コードを使用してライセンスを有効化しようとしていないか確認してください。 2018 年 11 月以前のバージョンの ZLM で、「新規キー」タブでライセンス トランスファ コードを使用しようとしている場合は、コードの中に括弧 「()」 が含まれていることを確認してください 。括弧は、ライセンス トランスファ コードと新規のアクティベーション コードを区別するために必要です。「トランスファでの問題」を参照してください。

注: ソフトキー ライセンスをトランスファしようとして、「指定されたアクティベーション コードが無効です...」または「アクティベーション コードが正しくフォーマットされていません...」というエラーが表示された場合は「 エラー:「トランスファ コードが正しくフォーマットされていません...」又は「内部エラーが発生しました」」を参照してください。このセクションではこれらの問題を解決するためのステップが示されています。

 

エラー:「ソフトキーを適用できません...」、「キーサービスが機能していません」、または「ベンダー ライブラリを検索できません」

 

unable to apply softkey license information to this machine.     The key service is not working properly     

unable to find vendor library. Please refer to the link how to troubleshoot softkey license issues in the help tab.

 

これらのエラーは、通常、マシン上のライセンス ソフトウェアの問題やネットワーク エラーが原因で発生します。マシンを再起動して、再度アクティベーションしてみてください。もしこの操作で改善されない場合は「 ライセンシング ランタイムの修復」を参照してください。それでも改善しない場合は「インターネットに接続していないマシンで、ソフトキー ライセンスをアクティベート、トランスファーもしくはアップデートする」を参照してください。 

 

エラー:「不明なエラーが発生しました...」

通常、これはお客様のマシンが当社のアクティベーション サーバーに到達できないことを意味しています。可能であれば、自宅や公共の無線LANホットスポットなど、別のインターネット接続からアクティベーションを行ってみてください。インターネット接続を変えられない場合は、「インターネットに接続していないマシンで、ソフトキー ライセンスをアクティベート、トランスファーもしくはアップデートする」の記事を参照してください。

an error has occured during the activation process. please make sure you have a valid internet connection.

 

トランスファでの問題

ソフトキー ライセンスのトランスファを完了するときにエラーが表示されることがあります。このセクションでは、エラーメッセージ別にこれらのエラーについて説明します。

 

「ライセンスの適用」ボタンがグレーアウトしている

「ライセンスの適用」オプションは、2019 年 5 月以前の日付の Zemax ライセンス マネージャ (ZLM : Opticstudio 18.9 以前のリリース バージョンに付随していました) にのみ存在します。この問題は、トランスファ コードがインストールされている ZLM のバージョンに対して間違った形式であるか、または不完全である場合に発生します。必ず、すべての括弧を含むトランスファ コード全体を入力してください。それでも問題が解決しない場合や、「ライセンスの適用」 ボタンを選択できない場合は、以下対応表のようにトランスファ コードの形式が従っているかを確認してください。コードと互換性のあるソフトウェアのバージョンかどうかを確認する必要があります。

 

トランスファ コードの形式 
(各種括弧とハイフンを含みます)
ZLM のバージョン
|(12345x-sas3-ews53-3232)| ZLM May 2019 or later (OpticStudio 19.4 ~) 
(12345x-sas3-ews53-3232) ZLM Sept 2016 or later (Opticstudio 16.5 ~)
{12345x-sas3-ews53-3232} ZLM Aug 2016 or earlier (OpticStudio 15.5-16)

 

注記: トランスファ コードが以下の形式 |(12345x-sas3-ews53-3232)| -||括弧でコードが囲まれている場合、これはサブスクリプション ライセンス用のコードです。これらのトランスファ コードは、2019 年 5 月以降の ZLM (Opticstudio または旧 Lensmechanix 19.4 以降 リリースで同梱されています) のみ使用できます。アップグレードが必要な場合には、「Opticstudio のダウンンロード」または「 OpticsBuilder のダウンロード」ページにアクセスしてください。サーバー上でホストされているネットワーク ライセンスの場合は、ZLM をアップグレードするだけで済みます。ZLM は上記ダウンロードページのリソース ファイル セクション内に存在します。

 

エラー:「トランスファ コードが正しくフォーマットされていません...」又は「内部エラーが発生しました」

「トランスファ コードが正しくフォーマットされていません...」または「内部エラーが発生しました」というエラーが表示された場合は、ZLM にトランスファ コードを誤入力しているか、ライセンスのトランスファを完了するために誤ったバージョンの ZLM を使用しているかのいずれかです。

 

your transfer code is not correctly formatted, please copy and paste directly from the email.     internal occurred

 

 

これらのエラーを修正するには、以下の手順に従ってください。

  1. ZLM の正しいタブでトランスファ コードが適用されていることを確認してください。2019 年 5 月以降にリリースされた ZLM のバージョン (OpticStudio 19.4 以降に同梱されています) の場合、「新規ライセンス」タブではなく、「ライセンス受信」タブでトランスファ コードを適用します。2019 年 5 月以前にリリースされた ZLM のバージョン (OpticStudio 18.9 以前に同梱んされています) の場合は、「新規キー」タブでトランスファ コードを適用します。
  2. 転送コードを、受け取ったとおりに正確に入力してください。「|()|」または「()」の括弧もすべて含めます。

注記: トランスファ コードが以下の形式 |(12345x-sas3-ews53-3232)| -||括弧でコードが囲まれている場合、これはサブスクリプション ライセンス用のコードです。これらのトランスファ コードは、2019 年 5 月以降の ZLM (Opticstudio または旧 Lensmechanix 19.4 以降 リリースで同梱されています) のみ使用できます。アップグレードが必要な場合には、「Opticstudio のダウンンロード」または「 OpticsBuilder のダウンロード」ページにアクセスしてください。サーバー上でホストされているネットワーク ライセンスの場合は、ZLM をアップグレードするだけで済みます。ZLM は上記ダウンロードページのリソース ファイル セクション内に存在します。

上記のエラーメッセージに加えて、以下の2つのエラーメッセージのいずれかが表示される場合があります。「アクティベーション コードが無効です...」 または 「アクティベーション コードが正しくフォーマットされていません...」です。 このような場合は、上記と同じ手順でライセンスのトランスファを完了させてください。

the activation code provided is invalid.     your activation code is not correctly formatted

 

エラー:「ソフトキーを適用できません...」又は「ベンダー ライブラリを見つけることができません」

これは、マシン上のライセンス ソフトウェアの問題か、ネットワーク エラーが原因です。マシンを再起動して、再度トランスファ プロセスを完了させてみてください。それでも失敗するようでしたら、「ライセンシング ランタイムの修復」を参照して下さい。 

 

unable to apply softkey license information tothis machine. please restart your machine and try again.  the key service is not working correctly. Please restart your machine and try again.

unable to find vendor library

 

エラー:「Zemax サーバーから証明書を読み取る際に不明なエラーが発生しました」

このエラーは、サーバーの問題を示唆しているため、少し誤解を招きやすいです。通常、上記のエラーが表示された場合は、ネットワーク エラーまたはマシン上のライセンス サービスの障害により、ライセンス トランスファ コードのマシンへの適用に失敗したことを意味します。マシンを再起動して、トランスファ コードを再度適用してみてください。それでも失敗するようでしたら、「ライセンシング ランタイムの修復」を参照してトランスファ プロセスを再度完了してみてください。それでもトランスファ プロセスが完了できない時は、「サポートの依頼」セクションから Zemax より追加のサポートを受けるようにしてください。

 

unknown error reading certificate from zemax server. if this error persists please contact support and provide your transfer key.

 

ライセンシング ランタイムの修復

ライセンシング ランタイム ソフトウェアの修復によって、ライセンスのアクティベートや、トランスファ中に発生した問題や、ZLM にライセンスが表示されなくなる問題を解消できます。これを実行する方法はいくつかあります。

方法 1 (Opticstudio 19.4 以降に同梱) 

使用中の OpticStudio のバージョンが OpticStudio 19.4 よりも前、もしくは Zemax ライセンス マネージャが 2019 年 5 月以前の場合、「方法 2」に進んでください。
OpticStudio 19.4 以降の場合、以下のステップを実行してください。

  1. Zemax ライセンス マネージャを開きます。TIP: Windows のスタートメニューで "Zemax License" を検索すると、どの Zemax ソフトウェアを保有しているかによらず見つけることができます。
  2. [トラブルシューティング] タブ → [HASP ドライバを確認] ボタンをクリックします。このオプションを選択すると、見つからないベンダー ライブラリを確認して修復を試み、ライセンシング サービスを再開しようとします。

実行の許可を求めるポップアップが表示された場合、Yes または Allow をクリックします。完了すると、以下に示すように 「HASP ベンダー ライブラリ: okay」 と 「HASP サービス: okay」のメッセージが表示されます。このプロセスの最後に 「failed」 のメッセージが表示された場合、「方法 2」に進みます。  

 




方法 2 (すべてのバージョン)

ライセンシング ランタイム ソフトウェアを修復する 2 つ目の方法は、すべての OpticStudio バージョンに使用できます。この処理を行うには、以下の手順を実行します。

  1. 可能であれば、一時的にすべてのウィルス対策ソフトウェアを無効にしてください。それらがインストール処理をブロックすることがあるためです。
  2. マシンに OpticStudio がインストールされている場合、"C:\program files\Zemax Opticstudio\opticstudio_prerequisites.exe” を開きます。(キーサーバー マシンのみ) Zemax ライセンス マネージャのみがマシンにインストールされている場合、"C:\program files\zemax licensemanager\licensemanager_prerequisites.exe" を開きます。どちらの実行ファイルも、ライセンシング ランタイムを他の必要なコンポーネントと共にインストールします。下図と似たウィンドウが表示されます。

 

 

  1. コンピュータを再起動します。
  2. ライセンシング ランタイム ソフトウェアが正しくインストールされて機能していることを確認するため、以下の「ライセンシング ランタイムの確認」セクションに移動します。機能していない場合、「方法 3」に進みます。

方法 3 (すべてのバージョン)

ライセンシング ランタイム ソフトウェアを修復する 3 つ目の方法は、すべての OpticStudio バージョンに使用できます。この処理を行うには、以下の手順を実行します。

  1. 可能であれば、一時的にすべてのウィルス対策ソフトウェアを無効にしてください。それらがインストール処理をブロックすることがあるためです。
  2. 記事の添付から Zemax License Repair kit をダウンロードします。
  3. ダウンロードした .zip ファイルを開いて、新しいフォルダにすべてのファイルを展開します。

 

 

  1. 展開したら、展開先のフォルダを開き、”HASPusersetup.exe" を実行します。これによってすべてのインストールが行われます。単純に Next を各ステップでクリックするだけで、特別なステップは必要ありません。すでにより新しいバージョンがインストールされていると表示されたり、処理が完了しなかった場合、「方法 4」に進みます。

 

 

  1. ”Restore_vendor_dll.bat" ファイルを開いて、Zemax が指定する DLL ファイルを 正しい場所にコピーします。コマンド プロンプト ウィンドウが少しの間だけ開き、実行の承認が求められることがあります。その場合、Yes をクリックします。
  2. セットアップを完了するためにコンピュータを再起動します。
  3. ライセンシング ランタイムの確認」セクションに進みます。 

方法 4 (アンインストールと修復)

ライセンシング ランタイム ソフトウェアを修復する最後の方法は、すべての OpticStudio バージョンに使用できます。この方法ではソフトウェアのアンインストールと再インストールを行います。この処理を行うには、以下のステップを実行します。

  1. 可能であれば、一時的にすべてのウィルス対策ソフトウェアを無効にしてください。それらがインストール処理をブロックすることがあるためです。
  2. 記事の添付から Zemax License Repair kit をダウンロードします。
  3. ダウンロードした .zip ファイルを開いて、新しいフォルダにすべてのファイルを展開します。

  4. 展開したら、展開先のフォルダを開き、"remove.bat" を実行します。Windows コマンド プロセッサを実行するための承認が求められます。YES をクリックすると、以下のようにアンインストールが実行されます。

 

 

  1. 30 秒から 1 分経つと、処理が正常に完了したかどうかの確認メッセージが表示されます。
  2. "Install.bat" を開きます。再び、Windows コマンド プロセッサを実行するための承認が求められますので、YESをクリックします。
  3. 1 分ほど経つと、処理が正常に完了したかどうかの確認メッセージが表示されます。エラーがあればメモします。
  4. セットアップを完了するためにコンピュータを再起動します。
  5. ライセンシング ランタイムの確認」に進みます。

ライセンシング ランタイムの確認

  1. Zemax ライセンス マネージャーを開きます。
  2. Sentinel 管理者コントロール センターを選択します。このリンクは、Zemax ライセンス マネージャの上部 (2018 年 11 月以前) 、もしくは "[トラブルシューティング] (Torubleshoot)" タブ (2019 年 5 月以降) にあります。

         
  3. 下のように、ウェブブラウザ上に管理者コントロール センターのヘルプ ページが読み込まれます。このプロセスが完了すれば、ライセンシング ランタイム ソフトウェアは正常に動作しています。このページがエラー メッセージを表示する場合、上で説明している「他の修正オプション」をお試しください。 

 

 

サポートの依頼

それでもライセンス問題が解消しない場合、Zemax サポートに連絡してください。

問い合わせには以下の項目で可能限りの情報を記載してください。

  • ライセンスキー番号 (L1XXXXX)
  • アクティベーションもしくはトランスファー コード
  • 発生している問題の説明、表示されているエラーメッセージ
  • 問題の解消のためにすでに試行したこと
  • 以下のスクリーンショット: 
    • Zemax ライセンス マネージャの "[ライセンス情報] (License Information)" もしくは "[ライセンス一覧] (View License)" ページ
    • Sentinel 管理者コントロール センターの"Sentinel Keys" ページと "Diagnostics" ページ

KA-01809

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