OpticsViewer UI の問題のトラブルシューティング

ユーザー インターフェイスの反応が鈍い場合、この記事を参考にして、システムに最新のグラフィクス ドライバが設定されていること、および OpticsViewer の設定による対策を確認してください。

著者 Akil Bhagat

Introduction

ユーザー インターフェイス (UI) の反応が鈍い場合、OpticsViewer 内部の速度を向上するために役立ついくつかの設定変更があります。この記事では、以下の操作の実行手順を順に検討していきます。

  • コンピュータのメーカーによるグラフィクス ドライバの更新の有無の確認
  • エディタのエクスプレス ビュー オプションの有効化
  • プロジェクト環境設定の変更

システム要件

はじめに、システムが最低システム要件を満たしていること、およびグラフィクス ドライバが最新であることを確認します。メーカーが多くの更新をリリースしている可能性があるにもかかわらず、Windows のデバイス マネージャーで最新のグラフィクス ドライバが検出されないことは少なくありません。内蔵グラフィクス カードを搭載したノート PC を使用している場合は、その PC のメーカーのサポート サイトを確認します。アドイン カードを搭載している場合は、グラフィクス カードのメーカーに応じて、 NVIDIA または  AMD から直接ドライバを入手します。

 

エディタのエクスプレス ビュー

OpticsViewer には、すべてのデータ エディタにエクスプレス ビューのオプションが用意されています。このオプションは、動的な機能を使用できない代わりに、スピードや応答性を著しく向上させます。エクスプレス ビューを使用すると、多くの行を含むエディタのスクロールが通常表示に比べて大幅に高速化され、行データのバッファ格納に伴う遅延が一切感じられなくなります。

このビューは、レンズ データ エディタ、公差解析データ エディタなど主要エディタのすべてで使用できます。通常表示ではすべてのエディタ機能を使用できますが、エクスプレス ビューではスピードを最大化するために、必須機能のみが有効になります。したがって、エクスプレス ビューは多くの面やオペランドを含むファイルを扱うときに推奨されます。こうした光学系での高速化の度合いが最も顕著だからです。

2 つのビュー間の切り替えは簡単です。エディタ ツールバーの [エクスプレス ビューの切り替え] (Toggle Express View) ボタンをクリックするか、ショートカット キー  <Ctrl + `> を押します。



Lens Data

 

エディタのグローバル環境に対するデフォルト設定も可能です。[設定] (Setup) → [プロジェクト環境設定] (Project Preferences) → [エディタ] (Editors) を選択し、[デフォルト エディタ ビュー] (Default Editor View) をエクスプレス ビューに設定します。

 

プロジェクト環境設定

グラフィクス ドライバが最新であるにもかかわらず UI の表示が遅い場合は、プロジェクト環境設定のいくつかを変更する必要があるかも知れません。それには、[設定] (Setup) ドロップダウンで [プロジェクト環境設定] (Project Preferences) を開き、さらに [エディタ] (Editors) を選択します。

まず調整するのは [自動更新] (Auto Update) の設定です。デフォルト設定は [すべて更新] (Update All) です。これは、光学系に変更を加えるたびに、すべてのウィンドウ、解析、レイアウトが再計算され、再描画されることを意味します。複雑なファイルを使用したり、多数の解析またはウィンドウを開いたりすると、コンピュータのリソースに大きな負担となります。この設定を [更新] (Update) または [なし] (None) に変更してみてください。[更新] (Update) は、現在作業中の解析またはレイアウトのみを更新します。[なし] (None) を選択した場合は、解析またはレイアウトの再表示ボタンをクリックして手動で更新する必要があります。

さらに、[元に戻す] (Undo) 設定を [ディスク複数手順] (Disk Multi Step) から [なし] (None) または [メモリー 1 手順] (Memory 1 Step) に変更してみてください。[ディスク複数手順] (Disk Multi Step) は光学系のコピーを作成し、変更を加えるたびに毎回メモリーに保存します。複雑な光学系で作業する場合、これは多大なリソースを消費する場合があります。これに対して [メモリー 1 手順] (Memory 1 Step) では、ファイルの最後のバージョンだけが保存されるため、常に 1 手順だけ戻すことができます。
 

Project Preferences

 

上記のオプションのいずれを実行しても UI の速度が向上しない場合は、[設定] (Setup) → [プロジェクト環境設定] (Project Preferences) → [フォルダ] (Folders) の設定を確認します。[プロジェクト環境設定] (Project Preferences) の [フォルダ] (Folders) 設定が、ローカル マシンを参照していることを確認してください。ネットワーク ドライブやクラウドに同期しているフォルダを参照すると、UI の反応が大幅に劣化します。

 

Folders

 

UI のスピードに大きく影響するもう一つの設定が、[プロジェクト環境設定] (Project Preferences) → [全般] (General) にある [自動で適用] (Auto Apply) です。この設定をオンにすると、解析設定の 1 つに変更を加えるたびに、解析を再計算します。複雑なファイルまたは多くの解析またはウィンドウを開く場合は、設定を変更するたびに毎回更新することに時間を要する可能性があります。[自動で適用] (Auto Apply) のチェックを外してみてください。

 

Auto Apply

 

さらにサポートを受ける

これらの設定のいずれを実行しても速度の問題が改善されない場合は、ライセンス管理者にサポート チーム (Support@Zemax.com) への問い合わせを依頼してください。

 

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