OpticStudioガウスビームFAQ

この記事では、よく寄せられる質問に回答します:OpticStudioでガウスビームを記述するために使用される用語の定義は何ですか?シーケンシャルモードでは、これらの用語は、近軸ガウスビーム解析と物理光学伝播解析で使用されます。  

著者:Hui Chen

はじめに

OpticStudioには、ガウスビームを起動し光学系内でビームが伝播する際に、その特性を解析するための2つの解析機能があります。それらは以下の2つの解析機能です:

  • 近軸ガウシアンビーム解析
  • 物理光学伝播解析 

OpticStudioでは、「Waist(ウエスト)」や「Angle(アングル)」などの用語を使用してガウスビームを説明します。「Beam Size(ビームサイズ)」、「Divergence(発散度)」、および「Rayleigh Range(レイリー領域)」は、ビームが表面から表面へ伝播のする際のビーム特性をレポートするために使用されます。この記事では、OpticStudioにおけるこれらの用語の定義について説明します。  

 

ガウスビームパラメーター

ウエストw0にある理想的なガウスビームを考察してみましょう。このガウスビームは、以下の概略図に示すように、3つのパラメータ(波長λ、ビームウエストW0、発散角θの)のうちいずれか2つを用いて記述することができます。

OpticStudioでは、ビームサイズを半角または半径で記述します。ビームウエストは、ビームサイズが最小値に達する場所です。‌ビームウエストw0は,最も細いガウスビームの半幅または半径です。OpticStudioでは、θで表される発散半角 を使用してビーム発散を記述します。  

ビームサイズは、ウエストzからの距離の関数です:

距離が大きい場合、ビームサイズは線形に拡大します。ビームの発散半角は次式によって求められます:

ここで,zR はビームのレイリー領域であり,次式で求めます:

ビームの位相曲率半径は、ビームウエストからの距離zの関数です:

つまり、半径はウエスト位置z = 0で無限大となり、z=zRで最小値2zRに達し、zが無限大に近づくにつれて漸近的に無限大に近づくことを意味します。

Paraxial Gaussian Beam (近軸ガウシアンビーム) 解析を開くと、[Settings (設定) ] の下に [Waist Size (ウエストサイズ) ] という項目があります。これは、Lens Units (レンズユニット) にガウスビームのウエストw0を入力するためのものです。

[Settings (設定) …Beam Definition (ビーム定義) …Beam Type (ビームタイプ) ] の下の、Physical Optics Propagation (物理光学的伝搬) 解析を開いた場合、Waist w0、遠視野発散半角θ度、または、ビームサイズ(ウエストではない)と遠視野発散半角θ度の組み合わせ使用してガウスビームを定義するオプションがあります。

 

 

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