Opticstudio を複数のインスタンスで実行する場合によくある質問

この記事では、OpticStudioのインスタンスとは何か、またライセンスの種類ごとにインスタンスはどのようにカウントされるのかについて説明します。 

著者 Don Dickinson

 

インスタンスとは何か?

「インスタンス」とは、現在開いている OpticStudio のコピーのことです。OpticStudio では、1 台のマシンで複数のソフトウェアのコピーを開くことができるため、複数の光学系を開いて作業したり、複数のZPL や API を使用してスクリプトを実行したりすることができます。

ネットワークライセンスを持っている場合、「インスタンス」は購入したライセンスの「シート」数とは別にカウントされます。ネットワークライセンスは、特定のマシンにライセンスシートを割り当て、そのマシンが特定の数のインスタンスを開くことができるようにするものです。いくつかの注意点があるので、以下のセクションを読み進めてください。

一部のインスタンスを別のマシンまたは複数のマシンに分割することはできません。

 

OpticStudio の各エディションのインスタンスのリミット

各ライセンスには、同時に開くことのできるOpticStudioインスタンスの数に制限があり、その制限は所有するライセンスの種類によって決まります。このセクションでは、各ライセンスの種類とソフトウェアのバージョンの制限を明らかにします。 

OpticStudio 18.9 以前のリリースでは、2つのインスタンスしか作成できませんでした。この制限はソフトウェアに組み込まれていました。 OpticStudio19.4 では、我々は新しいサブスクリプションライセンスを導入しました。このライセンスタイプでは、Professional 及び Premium のインスタンス数の増加を含む、OpticStudio の新しい実行機能が搭載されました。

ただし、永久ライセンスをお持ちの方については、OpticStudio19.4 以降もすべてのバージョンでインスタンス数は 2 つのままです。

Ansys ライセンスをお持ちの方については、永久ライセンスとリース (サブスクリプション) ライセンスのどちらも、レガシーパッケージのサブスクリプションライセンスと同じインスタンス数制限があります。

その他のライセンスタイプについては、下表を参照してください。



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サブスクリプションライセンスもしくは Ansys パッケージのライセンスへの変更に興味がある場合は、弊社の担当営業またはセールスチームまでお問い合わせください。

 

所持するライセンスがサポートするインスタンス数を確認する方法

一度に実行できるOpticStudioインスタンスの数は、所持するライセンスが適用されるインスタンスの最大数によって決定されます。ライセンスの種類を特定するための詳細な情報は、こちらの記事でご覧いただけます。その記事のスクリーンショットを以下に掲載します。

注: このセクションは、レガシー Zemax ライセンス (L または T で始まるライセンス番号、または 22000 などの 5 桁の番号) を所有している場合にのみ適用されます。

 

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OpticStudio 19.4 以降のバージョンをお使いの場合は、Zemax License Manager の「ライセンス一覧」ページでも確認することができます。サブスクリプション ライセンスは、ライセンスの有効期限が太字で表示されます。ただし、OpticStudio 19.4 より古いバージョンでは、サブスクリプション ライセンスが提供される前にリリースされたため、こちらの情報は提供されません。 

また、OpticStudio のウィンドウを実際に開いてみることでもテストできます。OpticStudio Professional または Premium をお持ちで、バージョン 19.4 以降を使用している場合、2 つ以上のインスタンスを開くことができれば、サブスクリプション ライセンスを所持していることが分かります。

 

2つのライセンスが利用可能です。2つ目のライセンスで、さらにインスタンスを開くことはできますか?

Zemax レガシーパッケージライセンス

いいえ、ライセンスは 1 台のマシンで「積み重ねる」ことができません。1台のマシンで同時に使用できるライセンスシートは1つだけで、2つ目のライセンスを使用する前にインスタンスの制限に達してしまい、それ以上開くことはできません。

Ansys パッケージライセンス

いいえ、複数シートのライセンスを所持していても、1台のマシンで開ける OpticStudio インスタンスの数には制限があります。


複数のシートにネットワークライセンスでアクセスできます。別のシートを使ってインスタンスを追加で開くことはできますか?

いいえ、すべてのインスタンスは、1 台のマシンで開いている OpticStudio のコピーの総数でカウントされます。


複数のマシンでインスタンスを分割して使用することはできますか?

いいえ、すべてのインスタンスは、1台のマシンで使用するように割り当てられています。

 

1台のマシンに2人が同時にログインしています。この場合、インスタンスにどのような影響がありますか?

Zemax レガシーパッケージライセンス

シングルユーザライセンスの場合、1 度に 1 人だけがライセンスを使用できるため、公式にサポートされることはありませんでした。ネットワークライセンスの場合であっても、各ユーザはマシンで使用可能なインスタンスを共有します。たとえば、Professional Networkライセンス(サブスクリプション版)を共有している場合、各ユーザーは2つのインスタンスを開くことができますし、1人が3つ、もう1人が1つ開くこともできます。

ただし、最適化やレイトレーシングの際にCPUコアを共有しなければならないため、すべてのユーザーのパフォーマンスが損なわれてしまいます。このため、ネットワークライセンスであっても、このようなライセンスマシンを共有することはお勧めできません。

Ansys パッケージライセンス

ログインした各ユーザは、サーバからライセンス シートを取得する必要があります。したがって、1 シートライセンスの場合、1 人のユーザーのみがマシンで OpticStudio を起動できます。また、各ユーザは、マシンで使用できるインスタンスを共有できます。たとえば、Ansys OpticStudio Professional ライセンスを共有している場合、各ユーザが 2 つのインスタンスを開いているか、1 人が 3 つ、もう 1 人が 1 つ開くことができます。

 

OpticsViewer のインスタンスについて

OpticsViewer では1つのインスタンスしか開くことはできません。

まとめ

以上、OpticStudio のインスタンス処理方法について一般的な概要を説明しました。このトピックについて追加の質問がある場合は、フォーラムに投稿するか、サポートチケットを開いてください。 

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