この記事では、OpticStudio、OpticsViewer、OpticsBuilder のレガシーネットワーク ライセンスとして、Zemax ネットワーク ライセンスを使用できるように、クライアント マシンを設定する方法について解説します。
説明する手順は、Zemax ライセンス番号が L1XXXXX または T1XXXXX のような形式のエンド ユーザーとして登録されている場合にのみ使用できます。黒の USB ライセンス (シリアル番号 22000 ~ 40999) でライセンス サーバーを使用する場合は、こちらの記事のセクション「クライアント マシンの構成」を参照してください。
Ansys ライセンスのバージョンの Zemax ソフトウェアを使用している場合は、「Configuring Zemax Applications to access an Ansys license(ANSYSライセンスにアクセスするためのZemaxアプリケーションの設定)」を参照してください。
作者 Don Dickinson
ソフトウェアのインストール
- マシンに管理者としてログインしていること、およびそのマシンが組織のネットワークに直接または VPN を介して接続されていることを確認します。
Zemax ダウンロード ページから OpticStudio (または、使用するライセンスに対応した Zemax 製品) の最新版をダウンロードします。AnsysバージョンはZemaxレガシーライセンスと互換性がないため、インストールしないように注意してください。このサイトでは、ダウンロードにアクセスするためにZemaxのアカウントが必要です。アカウントが必要な場合は、ログインページで登録することができます。
- インストールが完了したら、[スタート] → [Zemax OpticStudio] (または OpticsBuilder、OpticsViewer) → [Zemax ライセンス マネージャ] (Zemax License Manager) を開きます。[ライセンス情報] (License Information) または [ライセンスの表示] (View License) タブを選択し、ネットワーク ライセンスが自動的に検索されていることを確認します。
ライセンスが表示されている場合は、「ネットワーク ライセンスを選択して使用する」に進みます。
ライセンスが一つも表示されていない場合は、「ライセンスが自動的に検索されない場合」に進みます。
ライセンスが自動的に検索されない場合
クライアント マシンでキーが自動的に検索されなかった場合は、以下の設定手順によりライセンスをホストするネットワーク サーバーを指定します。
- Zemax ライセンス サーバーのマシン名を調べます。Zemax では、お客様のライセンスをホストしていないため、サーバー名をお問い合わせいただいても、お答えできません。通常、ライセンスはお客様の組織のネットワークのサーバーでホストされています。
サーバー名を知るための一つの方法 :
- 職場で同じライセンスを使用しているユーザーに確認します。サーバー名は、Zemax ライセンス マネージャ アプリケーションで知ることができます。[ホスト] (Hosted On) 列の隣の [場所] (Location) 列に表示されます。スクリーンショット例を参照してください。
- 企業で使用している場合は、「Zemax アカウント プロファイル」ページにログインします。使用するライセンス番号を開くと、ライセンス管理者が表示されます。この管理者にメールで Zemax ライセンス サーバー名を問い合わせます。
- 教育機関で光学の授業のために使用している場合は、授業の担当教官に問い合わせます。
2. 設定にサーバー名を入力します。それには、Zemax ライセンス マネージャ (ZLM) アプリケーションを開き、[センチネル管理制御センターの立ち上げ] (Launch Sentinel Admin Control Center) を選択します。このリンクは、Zemax ライセンス マネージャ (旧バージョンの場合) の上部、または [トラブルシューティング] (Troubleshoot) タブ (ZLM V2 の場合) に表示されます。
ヒント : センチネル管理制御センターの Web ページを開くときにエラー メッセージが表示される場合は、「ソフトキー ライセンスの問題のトラブルシューティング方法」のセクション「ライセンシング ランタイムの修復」を参照してください。
3. 下図に示すように、[設定] (Configuration) → [リモート ライセンス マネージャにアクセス] (Access to Remote License Manager) を開きます。[リモート ライセンスへのアクセスを許可] (Allow access to Remote Licenses) がチェックされていることを確認します。[リモート ライセンスを積極的に検索] (Aggressive Search for Remote Licenses) もチェックしておくことを推奨します (このオプションが表示されている場合。新しいリリースでは、このオプションが表示されません)。
4. [リモート ライセンス検索パラメータ] (Remote License Search Parameters) ボックスに、アクセスするネットワーク ライセンス サーバーのマシン名を入力します。
servername のような生のマシン名か、わかる場合は servername.company.com のような完全修飾名を使用することを推奨します。マシン名には、http:// やポート番号 1947 は一切含めないでください。
また、"Servername "は単なる例ですので、どのバージョンも使用しないでください。
5. サーバー情報の入力が完了したら [送信] (Submit) をクリックします。
6. 左側の [オプション] (Options) の下の [製品] (Products) タブにネットワーク ライセンスが表示されるようになったかを確認します。Zemax 製品のライセンスが表示されていたら (ベンダー番号 114811)、センチネル管理制御センターを終了して「ネットワーク ライセンスを選択して使用する」に進みます。
サーバー情報の入力後も、依然としてライセンス キーが見つからない場合は、次の方法を試してください。
- 会社のネットワークに直接または VPN を介して接続されていることを確認します。
- マシンを再起動します。再起動することで、ライセンス サービスによって確実にネットワーク設定が保存、更新されます。
- VPN 接続を介して会社のネットワークにログインしている場合は、ライセンス サーバーの IP アドレス (ポート 1947) へのトラフィックを通過させるように、IT 部門による VPN サーバーの設定が必要になる場合があります。お客様の会社のファイアウォール設定を Zemax ではサポートできません。
- また、セキュリティ ソフトウェアがライセンス ソフトウェアへのアクセスをブロックしていないことの確認もお勧めします。セキュリティ ソフトウェアのログを見て、OpticStudio インストール フォルダにある HASP_RT.EXE または C:\windows\system32 にある HASPLMS.exe がブロックされていないことを確認してください。McAfee Enterprise の場合の手順は、こちらのページの「よくある質問」に記載してあります。
依然として、OpticStudio がライセンスを見つけられない場合は、遠慮なく Zemax サポートに問い合わせてください。または、お客様の会社のライセンス管理者または IT 部門に支援を要請してください。
ライセンスを選択して使用する
- 使用するネットワーク ライセンスを見つけて、[デフォルト] (Default) または [デフォルトとして設定] (Set as Default) を選択します。一部の Zemax ライセンスでは、使用するときにログインが必要となります。その場合は、Zemax アカウントのメール アドレスとパスワードの入力を求める画面が表示されます。お持ちの Zemax アカウントのメール アドレスとパスワードでログインしてください。
ヒント : ライセンスにログインする際、「権限がありません」と表示される場合 : この問題を解決するには、「Zemax アカウント プロファイル」ページにログインします。使用するライセンス番号をクリックしてライセンス管理者を確認します。この管理者に、自分をライセンスのエンド ユーザーとして登録するようにメールで依頼します。 - ライセンスのデフォルトを選択すると、[ライセンスの表示] (View License) ページに戻ります。[デフォルト] (Default) のボタンが青色で表示されることで、どのライセンスがデフォルトであるかがわかります。
- ライセンスを使用するためにアプリケーションを再起動すれば完了です。ライセンスを使用するには、ネットワーク接続を維持する必要があります。ライセンスをオフラインで使用する必要がある場合は、この後のセクション「Zemax ライセンス マネージャ (バージョン 2) によるライセンスのチェックアウト」を参照してください。
ヒント : ライセンスが表示されているにもかかわらず、クライアント マシンで「キーが見つかりません」やその他のエラーが発生する場合は、本稿の他に「クライアント マシンにおけるネットワーク ライセンスの問題の解決方法」というトラブルシューティングの記事もあります。
Zemax ライセンス マネージャによるライセンスのチェックアウト
チェックアウト機能を使用するかどうかは任意です。Zemax のソフトウェアは、起動時に自動的にネットワーク ライセンス シートを確保し、終了時にはシートを解放してサーバーに戻します。ほとんどのユーザーは、ライセンスを「デフォルト」に設定して、ネットワークに接続した状態で使用します。
ネットワークから切り離す必要がある場合は、オフラインに移行する前にシートをチェックアウトする必要があります。これによって、ライセンス シートは 1 日以上 (サーバーのデフォルト設定は 14 日)、そのマシンに占有されます。したがって、必要のない場合は、この機能は使用しないことをお勧めします。
また、チェックアウトした場合は、ライセンスが不要になった時点でただちにチェックインして (期限が自動的に切れるまで待たずに) 戻すことを推奨します。これによって、他のユーザーのライセンス シートの可用性を最大限、確保できます。
ライセンスをオフラインで使用するためにチェックアウトするには、次の手順に従います。
- OpticStudio を終了して、ライセンス シートが使用されていないことを確認します。
- Zemax ライセンス マネージャ (ZLM) を起動します。OpticStudio のライセンスの場合、Zemax ライセンス マネージャは [スタート] → [すべてのプログラム] → [Zemax OpticStudio] にあります。
- [ライセンスの表示] (View License) タブを開きます。ネットワーク ライセンスを探します。製品の説明に「ネットワーク」 (Network) が含まれています。使用できるシートが 1 つ以上残されていることを確認します。残りがない場合、ライセンスをチェックアウトするには、他のユーザーが使用を終了するまで待つ必要があります。
- [チェックアウト] (Check Out) をクリックします。
- ヒント : チェックアウト関連の何らかのエラーが表示される場合は、「クライアント マシンにおけるネットワーク ライセンスの問題の解決方法」という記事を参照してください。
- 正常にチェックアウトされると、ZML に下記の情報を含むエントリが新たに表示されます。また、チェックアウトしたライセンスがデフォルトに設定されます。[チェックアウト期限] (Checked Out Until) の日時は、ライセンス シートの有効期限であり、これを過ぎるとシートは自動的に使用できなくなります。有効な期間は、ネットワーク サーバーの管理者が設定します。
- ライセンス シートをチェックアウトしたら、そのクライアント マシンをネットワークから切り離すことができます。[OK] をクリックすれば完了です。
- 期限切れの前にライセンス シートを返却するには、単に [チェックイン] (Check In) をクリックします。
- その際は、コンピュータがオンラインで、Zemax ライセンス マネージャにチェックアウト時と同じライセンス番号が表示されている必要があります。
よくある質問
オフラインで使用するために、ライセンス シートをチェックアウトしました。その後、コンピュータを再起動したら、Zemax ライセンス マネージャでそのシートを使用できなくなりました。どうしたのでしょう ?
これは OpticStudio 17.0 から 18.1 で見つかった問題です。ソフトキー ライセンス ソフトウェアのベンダーが、この問題を対策した更新版を既にリリースしています。OpticStudio 18.4 に含まれています。この問題に関する詳細は、こちらの記事を参照してください。
参考文献
ライセンスが表示されているにもかかわらず「キーが見つかりません」というエラーが発生する場合、またはライセンス シートのチェックアウト時にエラーが発生する場合は、「クライアント マシンにおけるネットワーク ライセンスの問題の解決方法」という記事を参照してください。
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