この記事では、純粋なノンシーケンシャル モードにおける光線分割について説明しています。
著者 Takashi Matsumoto
シーケンシャルまたはノンシーケンシャルのいずれの光線追跡も、偏光の効果を考慮または無視して実行できます。偏光光線追跡を使用する場合、すべての面で光学エネルギーの透過、反射、吸収が考慮されます。また、光学媒質によるバルク吸収も考慮されます。
純粋なノンシーケンシャル光線追跡では、界面で光線が分割される場合があります。その場合、反射損失は無視され、反射したエネルギーを取得して伝播する新しい光線が発生します。
反射と透過の正確な計算には偏光に関する情報が必要になるので、光線分割を使用できるのは、偏光光線追跡を実行する場合のみです。
光線分割は無効にすることができます。その場合、光線は全反射する場合を除き、屈折界面で必ず透過光の光路を進みます。オブジェクトがミラーの場合は、当然のことながら、必ず反射光の光路を進みます。
上図のレイアウトは、光線が分割される場合にビーム スプリッタで発生する可能性のある光路のいくつかを表示しています。入力光線は 1 本のみを描画しています。光線分割を有効にした場合は、良好な計算効率を実現するうえで、システム エクスプローラの [ノンシーケンシャル] (Non-Sequential) で光線追跡の終了基準を定義する必要があります。モデルが適切に動作することを確認でき、より詳細な結果が必要な場合を除き、光線の相対透過率を妥当な範囲で 0.001 前後の高い値に設定することをお勧めします。
OpticStudio では、光線を 2 つに分割して両方を追跡するのではなく、反射または屈折のいずれかの光路をランダムに選択して追跡するオプションも使用できます。このオプションは、上記の [簡易光線分割] (Simple Ray Splitting) で設定します。反射光線と屈折光線のどちらを追跡するかは、反射係数と透過係数をそれぞれの光路を選ぶ相対確率と見なすことによってランダムに決まります。
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